職務経歴書の書き方1 ~書類選考率80%を目指す 準備編~

職務経歴書を書くときに、いきなり書き始めている人はいませんか?もしくは、フォーマットや書式の確認、正しい書き方を調べる程度の準備しかしていない人もいるのではないでしょうか。

実は採用担当者の目に留まる職務経歴書を書くには、準備が一番大事と言っても過言ではありません。

なぜなら準備をしなければ、

✔️何を書くべきなのか

✔️何を書かないべきなのか

✔️企業側は何を書いてほしいのか

などを理解できないからです。

逆にこれらを理解さえしていれば、質の高い職務経歴書が書けるような気がしませんか?

そこで本記事では、「採用担当者の目に留まる質の高い職務経歴書を書くための準備」を、3つのポイントで説明します。

「職務経歴書は何のためにあるのか」を理解する

職務経歴書は、「能力」「人柄」「熱意」が「希望する水準に達しています」と採用担当者に伝えるためにあります。

「能力」とは、「どんな仕事ができるのか」「どんな結果を出せるのか」などのことです。「人柄」が良く「熱意」があっても、「能力」が低ければ利益を生み出すことはできません。そうなると採用コストが無駄になってしまうため、企業は「能力」を重要視します。

「人柄」とは、「協調性があるのか」「ビジネスマナーは身についているか」などのことです。「能力」や「熱意」があったとしても、「人柄」に問題があると思われる人物はトラブル起こす可能性があります。そのため企業は、「人柄」も重要視するのです。

「熱意」とは、「仕事に対する積極性」「向上心」などのことです。たとえ「能力」があり「人柄」が良くても、「熱意」がない人物を企業は好みません。なぜなら組織の中に「熱意」がない人物がいると、それが組織内に伝染してしまうからです。そのため企業は、「熱意」も重要視します。

このような理由で、採用担当者は職務経歴書から、あなたの「能力」「人柄」「熱意」を読み取ろうとします。もしどれか1つでも欠けていたら、企業にとって不利益になるからです。

「能力」以外は「面接で判断するのでは?」と思う人もいるでしょう。しかし面接に進めるのは、「能力」「人柄」「熱意」があると思われる(仮定できる)人物だけです。もし職務経歴書の段階で「どれか1つが欠けている」と判断されてしまうと、書類選考率は一気に低下してしまいます。「欠けている」とわかっているのに面接をするのは、労力の無駄遣いになってしまうからです。

つまり職務経歴書は、「能力」「人柄」「熱意」が「水準に達しています」とアピールし、面接に進めるためのものなのです。

「自分のキャリア」を理解する

職務経歴書で、「能力」「人柄」「熱意」をアピールするためには、自分のキャリアを洗い出す必要があります。「どの手札を切るべきか」は、自分の手札を理解していないと選択できないからです。

洗い出すべきキャリアは、

✔️経歴

✔️実績

✔️スキル

この3つになります。

経歴とは、「就職してから今日までに、どんな状況で、どんな仕事をしたのか」などのことです。業務内容を洗い出すことで、アピールするべき「能力」が見つかるかもしれません。また、「どんな環境で仕事をしていたのか」を洗い出せば、「人柄」をアピールする材料が見つかるかもしれません。これらのアピール材料を見つけるために、これまでの経歴をできるだけ具体的に洗い出しましょう。

実績とは、「どんな結果を出したのか」「どんな成長を遂げたのか」などのことです。またこのときには、「なぜ結果が出せたのか」や「なぜ成長できたのか」なども一緒に洗い出しましょう。実績は「能力」をアピールする最良の要素になります。また、成長度合いも「能力」「人柄」「熱意」をアピールする材料になり得るため、できるだけ具体的に洗い出しましょう。

スキルとは、「専門知識」「資格」などのことです。またこのときには、スキルを習得するために行った努力も一緒に洗い出しましょう。スキルは「能力」を示すだけではありません。習得するための努力は、「人柄」(勉強を頑張れる)や「熱意」(向上心)なども示すことができます。たとえば「簿記2級取得」と洗い出すのではなく、「毎日2時間勉強した」とか「スキルアップのために何が必要か考えて取得した」などのような要素も洗い出すのです。そのためには、スキル習得時の心情まで洗い出す必要があるでしょう。

これらの要素をすべて洗い出して初めて、「企業に何をアピールするべきか」を選択できるようになります。もし洗い出しをしなければ、アピールできたはずの要素を見落としてしまいます。それは非常にもったいないですよね。そのため、キャリアの洗い出しは、時間をかけて慎重に行いましょう。

「捨てるべき情報」を理解する

あれもこれもと書いてしまうと、本当に伝えたいことが伝わらなくなってしまいます。そのため、伝えるべき情報の取捨選択が必要なのです。

採用担当者は、1度に大量の職務経歴書に目を通さなければなりません。そのため悪い言い方をすれば、隅から隅までじっくりと読むことはしないのです。ザっと目を通して、気になった人物の職務経歴書に注目します。つまり無駄な情報が多く、重要な点がわかりにくい職務経歴書だと、読み飛ばれてしまう確率が高くなってしまうのです。

伝えるべき情報の取捨選択のポイントは、「応募する企業のニーズとマッチした情報かどうか」です。たとえば、英語力を求めていない企業に応募したとします。そのときに、「TOEIC900点」というのを資格の欄に書くのは問題ないと思います。しかしそれを自己アピールや実績の欄に書くのは、やめておいた方がいいでしょう。企業のニーズとマッチしない情報だからです。

もしそれでも「TOEIC900点」を書きたいならば、視点を変える必要があります。「TOEIC900点」という数字を実績にするのではなく、「TOEIC900点を目標に、半年間毎日2時間以上勉強」というような、過程を強みにしましょう。この場合なら、アピールしているのは「TOEIC900点」ではなく、「努力できること」に変化していますよね。ただこれも企業側が「目標達成能力」を求めている場合に限ります。

また、企業のニーズにマッチした情報を書くと、「企業に入りたい気持ち」をアピールできます。どの企業にも同じ職務経歴書を送っている場合には、企業のニーズとマッチしていない情報が書かれています。そのような情報が書かれていないことは、「わが社に集中してくれているんだな」と好意的に受け取ってくれるでしょう。

このような理由から、情報は取捨選択するべきだと言えるです。

まとめ

書類選考率が高い職務経歴書を書くには、準備が必要です。それは、「職務経歴書に何を書けばいいのか」が明確になるからです。

そのためには、

✔️職務経歴書が何のためにあるのかを理解する

✔️自分のキャリアを洗い出し、情報を集める

✔️伝えるべき情報を取捨選択する

といった行動はひつようになります。

これらをすべて行うことで、職務経歴書を書き始めることができます。間違っても、いきなり書き始めないようにしましょう。準備は何より大事です。

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