
職務経歴書を書くにあたり、1番悩むのは自己PRの書き方ではないでしょうか。
「自由に書ける」というのが悩みのタネですよね。「自由に」と言われれば言われるほどに、「何を書けばいいんだ」となってしまうのもわかります。
✔️自分にアピールできる長所なんてない
✔️決まった書き方がないので、どう書けばいいのかわからない
✔️企業側が、どんな自己PRを求めているのかわからない
自己PRの書き方で悩んでいる人が、上記のような悩みが多いと思います。そこで本記事では、自己PRの書き方について徹底的に説明します。
本記事を読んでいただければ、悩まずに自己PRが書けるようになりますよ!
「企業側のニーズ」を理解する

自己PRと聞くと、「自分の強みをアピールすること」と考える人が多いのではないでしょうか。たしかに間違いではなりません。しかし正解でもありません。
自分の強みが「コミュニケーション能力」だとしても、企業が求める人材が「黙々と働く人」だった場合には、その強みをアピールしても良い評価は得られません。むしろ悪い評価を受けてしまう可能性すらあります。
つまり自己PRとは、「どれだけ私が、企業にマッチしているかをアピールすること」なのです。
そこで参考になるのが、求人広告や企業のHPです。これらに書かれている人材像を理解して、それに合った形で自己PRを書く必要があります。間違っても自己陶酔的に、自分の強みをアピールしてはいけません。
そうはいっても、「企業のニーズに合った都合のいいアピールポイントなんかない」と思う人もいるでしょう。しかし実は誰でも簡単に書ける方法があります。それは、「自分の強みを企業にニーズに寄せて書く」という方法です。
企業のニーズを明確に理解したら、自分の強みを見直します。
先ほどの例で言えば、企業にニーズは「黙々と働く人」で、自分の強みは「コミュニケーション能力」です。このとき、「コミュニケーション能力があります」だけだと、「人と円滑に話せる」というアピールに感じられます。つまり、「黙々と働く人」とマッチしていません。
そこで、「組織に合わせたコミュニケーションを取ることができる」と言い換えるのです。これならば「黙々と働く場所に行けば、黙々と働ける」とアピールすることができます。
このように、「コミュニケーション能力」の定義を相手に任せず、自分で定義することとで、自分の強みを企業のニーズに合わせることができます。そして、自分の強みを企業のニーズに寄せて言い換えをすれば、新たなアピールポイントを探すことなく、ニーズとマッチしたPRにできるのです。
そのためには、まず「企業のニーズは何なのか」を明確している必要があるので、慎重に調査を行いましょう。
「具体的なエピソードとは何か」を理解する

よく「自己PRには、具体的なエピソードを入れよう」と指導されます。しかし、「具体的なエピソード」とは何を指すのでしょうか。
答えは簡単で、「具体的なエピソード」とは、企業が求めているものを証明できるような出来事のことなのです。
たとえば、「ビジネスマナーが身についている方」「コミュニケーション能力のある方」と求人広告に書かれていたとします。この場合なら、「ビジネスマナー」があることを証明するエピソードや「コミュニケーション能力」を証明するエピソードを書けばいいのです。
また、広告求人だけではなく、企業のHPなどに書かれている企業理念なども参考にできます。
たとえば、トヨタ自動車の企業理念に『労使相互信頼・責任を基本に、個人の創造力とチームワークの強みを最大限に高める企業風土をつくる』というものがあります。この場合には、「責任感」や「創造力」「コミュニケーション能力」などを証明するエピソードを書けばいいのです。
しかし1つエピソードを書く上で、注意するべき点があります。それは、「主観的に書かない」ということです。
たとえば、「コミュニケーション能力」を証明するエピソードを次のように書いたとします。
「私は、同僚や部下を頻繁に誘い、労働時間外でも社内の人間とコミュニケーションを図っていました。それによって、良い人間関係を築けました。」
この場合、完全な主観になっています。これの何がダメなのかと言うと、誰にも「コミュニケーション能力がある」と言われていない点です。つまり、自己評価のみで他者評価がないのです。
自己評価というのは、自分の捉え方次第でしかありません。たとえウザがられていようと、「俺はコミュニケーション能力がある」と思えるのです。評価というのは、他者からの視点が入って初めて正当になります。たとえば、タイムも測らず、ほかに走っている人もいない場所で走ったとします。このとき「俺は速い」と勘違いすることができてしまいますよね。
それに対して他者評価は、正当な評価です。複数の人が同じ評価をしている場合には、その評価は正当だと言えますよね。自己評価に比べて信憑性も増します。
そのためエピソードを書くときには、自己評価ではなく他者評価を用いましょう。
まとめ
職務経歴書を書くときには、「応募する企業のニーズ」を重要視する必要があります。企業のニーズとは、いわば「どのような人を求めているのかの答え」です。そのため、自己PRを書くときには、重要になります。
自分の強みを理解していたとしても、企業のニーズとマッチしていなければ意味がありません。答えとマッチしていないのと同義ですからね。そのため、自分の強みを全面に出すのではなく、企業のニーズに寄せて書く必要があります。
また、具体的なエピソードの書き方にも注意が必要です。自己評価には信憑性がなく、自己をアピールするには、やや頼りないです。一方で他者評価は、信憑性もあり、自己アピールには最適です。そのため自己PRは、他者評価を参考にしましょう。