
ITエンジニアの仕事といえば、残業や休日出勤があるのが当たり前の業種です。
女性の中には今の仕事を続けていたらとても子育てなんてできない、と思っている人も多いのではないでしょうか。
しかし、子育てを支援してくれる法律もありますし、働き方を変えることで時間を作ることもできます。
そこで今回は、仕事と子育てを両立するために知っておきたい制度や働き方について解説します。
育休は法律で定められている権利!

子どもが1歳になるまでは育休を取得できる
通常、出産時には8週間の産休がありますが、それが終わるとすぐに仕事に復帰して今までどおりの働き方をしなければならない、と思っている人も多いかもしれません。
しかし、子どもが1歳になるまでは育休を取得できるということが法律で定められています。
うちにはそんな制度はない、という人もいるかもしれませんが、育休は「育児介護休業法」という国が定めた労働者の権利です。
育児介護休業法では、原則として1歳に満たない子を養育する労働者は事業主に申し出ることによって休みを取得できる、と定められているのです。

育児休暇
育児休暇は文字通り「休暇」なので、基本的には取得した場合の給料は保証されません。
育児休暇は会社それぞれで定められているもので、法律によって定められたものではないからです。
育児休業
一方、育児休業は育児介護休業法によって定められた休業制度です。
そのため、条件を満たしていれば育児休暇がない制度の会社でも取得できますし、休業中は雇用保険から「育児休業給付金」が支給されます。
育児休業は正社員だけでなく、雇用保険に加入していれば派遣労働者や1年以上の勤務実績のあるパート労働者でも取得できます。
育休を取得する場合には、休業に入る1カ月前までに申請しなければなりません。

この育児休業を申請できる期間は、子どもが生まれてから1歳になるまでの1年間です。
ただし、保育所に入所を希望しているものの入所できないという場合や、1歳以降に子どもを養育する予定だった配偶者などが怪我や病気などの事情で養育困難になったという場合には6カ月延長されます。
子育てと仕事を両立したいなら社内SEがおすすめ!

育児休業や育児休暇を取得できるといっても、その後の働き方に不安を感じる人も多いでしょう。
時短勤務制度を利用するとしても、残業が多い会社の場合は周りの同僚の負担を増やす可能性もあります。
特に職場で男性の比率が多い会社だと、子育てしながら働くことになかなか理解が得られないかもしれません。
あるサイトが行った調査によれば、エンジニアにおける女性比率は僅か6.8%だといわれています。
20人の同僚の中で女性は自分ひとり、というような環境の中では、育児休業や時短勤務制度を利用すること自体が難しいということも多いでしょう。
社内SEがおすすめな理由
そのため、子育てをしながらエンジニアの仕事も頑張りたいのであれば、あらかじめ育休や時短勤務制度がしっかり整っているだけでなく、その制度が名目だけでなく活用されている企業に転職するのもひとつの方法です。
その際におすすめなのが社内SEです。
通常、社内SEはエンジニアではない人も多く働いている職場に配置されます。
オフィスではエンジニアではない社員も多く働いているため職場内の女性比率が高く、育児をしながら働くことについても理解が得られやすいです。
育児のための制度を活用しやすい環境だといえるでしょう。
また、社内SEはエンジニアの仕事の中でも比較的残業が少ない業種だといわれています。
イレギュラーのバグ対応や納期に追われる、といったこともありません。
そのため、残業なしで就業時間内に帰れることも多いというわけです。
社内SEは競争倍率が非常に高い
しかし、社内SEは競争倍率が非常に高い職種です。
そもそも大量募集されるようなことがあまりありません。
社内SEに転職したいという人は、求められるスキルであるコミュニケーション能力を身につけておきましょう。
また、ある程度のことは自分ひとりで解決できるよう、上流から下流までの開発スキルを身につけておくことも大切です。
そのほか、エンジニアであっても応募先の企業の事業に対して関心を持っていることが期待されます。

時間がない場合は転職エージェントに依頼しよう!

より子育てしやすい会社に転職したい、と思っても育児中は時間がなかなか取れないものです。
通常の仕事だけでなく家事や育児をしなければなりませんし、その合間を縫って職務経歴書などの転職準備をしなければなりません。
そこでおすすめなのが、転職エージェントの利用です。
転職エージェントでは、自分で求人を探す手間が省けます。
あらかじめ希望の求人条件を伝えておけば、コンサルタントから希望にそった求人だけが送られてくるからです。
限られた時間の中でより効率的に転職活動を行えます。
転職エージェントに日程調整を任せることもできる
また、転職エージェントであれば面接の日程調整を任せることもできます。
自分で転職活動をしている場合、たとえ転職したい企業と面接のアポが取れたとしても、それからは自分で日程調整をしなければなりません。
その際の先方とのメールのやり取りというのは非常に手間がかかるものです。
先方に失礼なことにならないよう、文面などにも細かく気を使う必要があります。
しかし、転職エージェントに依頼すれば、コンサルタントに自分の希望の日程を伝えるだけですみます。
その分、気持ち的にも時間的にもゆとりを持って転職活動ができる、というわけです。
企業研究の手間を省ける
さらに、転職エージェントを介した紹介であれば、企業研究の手間を省けるというメリットもあります。
これは、企業研究をしなくてすむ、ということではありません。
もちろん、転職する際にはあらかじめある程度のことは自分で調べておく必要があります。
とはいうものの、仮に求人情報に「残業なし」や「職場の風通しがいい」と書かれていたとしても、実際にそうかどうかは働いてみなければ分かりません。
転職エージェントのコンサルタントの多くは企業の採用担当者とコネクションがある、という人が多いです。
また、紹介する企業に実際に足を運んでいるというケースも多くあります。
そのため、転職エージェントを利用していればコンサルタントに確認するだけでより深い求人情報を得られるのです。