
エンジニアとして転職する際「資格はいらない」というフレーズをよく耳にするかもしれません。
実際のところ、「エンジニアに資格はいらない」という“噂”は本当なのか、資格以外にどのようなものがあれば転職活動を有利に進められるのかをお伝えします。
転職活動にあたってこれから対策をしようとしているのであれば、ぜひ活かしてみてください。

そもそも医師や弁護士と異なり、エンジニアは資格を獲らなくても就くことのできる職業です。
その意味で「エンジニアに資格はいらない」といえます。
また、IT業界に限らず、資格試験で求められる知識と実務で必要とされるノウハウは異なると言われます。
資格を取得するだけであれば過去問対策で間に合うかもしれませんが、過去問を丸覚えして資格を取得しても実務で使えるスキルがなければ意味がありません。
たとえば英語の文法知識があってもネイティブの話す英語を正確に聞き取れるとは限りません。
逆に英語でコミュニケーションを取るだけであれば、文法知識がなくてもボディーランゲージなどコミュニケーションスキルだけである程度通用するでしょう。
IT業界においても大切なのは現場で対応できる力で、資格ではないとされるのです。
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結局のところ、転職にあたって必要なのは自分が転職希望先の求める人材であることを示すことです。
資格はあくまでも自分に知識があることを示す1つの材料であって、自分の実力を示せるのであれば資格以外に実務経験の長さ、経験の豊富さ、コミュニケーション能力の高さでも構いません。
郵送の場合は印刷したものを送り、メールであればURLを伝えましょう。
ポートフォリオであれば自分のセンスや好みも表現できるので、企業の求める人材と自分のやりたいことのミスマッチを減らすことができるでしょう。
自らサーバーを構築してオリジナルのWEBポートフォリオを作れば高い技術力を示せて企業の目を引くはずですが、ポートフォリオを作れるツールを利用しても良いでしょう。
このとき、ユーザー目線から使いやすいもの、作成した目的がはっきりしているものを作成することをおすすめします。
専門学校によってはポートフォリオの制作まで教わることができます。
「エンジニアに資格はいらない」ってホント?

企業によって採用で重視するポイントは異なる
また、企業によって採用にあたって重視するポイントは異なります。 たとえば、採用した若手の人材を社内の研修制度で育成しようと考えている企業では、資格ではなく年齢や意欲を重視するでしょう。 即戦力を求めている企業では、資格の有無ではなく実務経験の長さを重視するかもしれません。 社内の雰囲気を重んじている企業では、資格よりもその人の人となり、コミュニケーションスキルを考慮して採用を決めることがあります。 もっとも、同程度の能力の候補者であれば保有資格をみないことはないはずです。
「エンジニアに資格はいらない」というのは、エンジニアとして転職するには資格以外に大切なものがあるという意味で、資格を獲ると評価が下がるという意味ではないといえます。
資格は必要?資格を取得すべき理由とおすすめの資格

実力を示す!エンジニアの転職に資格は必要
誰もがエンジニアを名乗れるからこそ、資格のあるエンジニアと資格のないエンジニアに対する信頼度は大きく異なります。 資格を持っていることは、資格を獲れるだけの知識を持っていることを意味します。 つまり、資格は他者との差別化につながるのです。 特に目立った実務経験がないのであれば、大勢いる候補者の中から選んでもらうために資格はあったほうがいいでしょう。 加えて、条件次第で資格手当を受け取れることがあるので、資格があることで年収アップにつながる可能性もあります。エンジニア向け!おすすめの資格とは?
書店にその資格の参考書がほとんど置かれていないなど知名度の低いベンダー資格(民間資格)を取得しても転職に有利に働くとは期待できません。 せっかく資格を取得するのであれば、転職したい業界で採用の際に考慮することが明記されている資格、企業でその資格を取得することを推奨している資格がおすすめです。ベンダー資格よりも信頼性の高い国家資格が良い
基本的にはベンダー資格よりも信頼性の高い国家資格が良いでしょう。 具体的には情報セキュリティスペシャリスト、データベーススペシャリスト、システムアーキテクトなどです。 難易度は決して低くありませんが、これらの資格を取得していると企業の目を引くため転職活動で有利に働きます。 初心者がまず目指すべき資格としては、基本情報術者試験、応用技術者試験、ORACLE MASTERが挙げられます。基本情報術者試験
基本情報術者試験は、基本的なコンピュータ、プログラミングの知識で突破できる試験なので、最初に取得する資格としてはおすすめです。応用情報技術者
実務経験があるのであれば、基本情報術者試験を受けずに応用情報技術者を受けても良いでしょう。 応用技術者の資格があれば、システム開発・ITの基礎知識だけでなく管理・経営能力があることを証明できるようになります。ORACLE MASTER
ORACLE MASTERは、Oracle Databaseを扱う技術者を認定する国際的な資格で、ビッグデータを扱う大企業で働きたいのであれば取得することをおすすめします。
もっとも、転職活動で有利に働く資格は転職希望先業界によって異なるので、最終的にどの資格を目指すかはその業界で何が求められているかを調べてから決めましょう。
資格を有効活用するための秘訣
面接で資格を取得した理由を問われた際、「転職に有利だと聞いたから」と答えるケースと「将来的に〇〇〇の業務に興味があるから」など具体的なエピソードを答えるケースでは後者のほうが印象が良いでしょう。 大切なのは資格取得の理由が自身のキャリアプランと整合していることです。 仮に転職目的で取得した資格であっても、転職希望先の企業の業務内容に応じた理由を答えたほうがポイントは高いはずです。 資格取得はゴールではなく1つの通過点であることを理解して、面接対策をしっかりと行いましょう。エンジニアの転職に必要なのは資格ではなく〇〇〇

WEBポートフォリオがオススメ
また、エンジニアの採用活動において注目され始めているのが自分の実績や力量の分かる作品をまとめたポートフォリオです。 エンジニアの場合、HTML、JavaScript、illustratorを使用したWEBポートフォリオがよく使われています。
特に専門学校を卒業したばかりの人がポートフォリオを企業に提出すれば、実務経験がなくても自身のスキルを企業にアピールできるはずです。