
映画などでも取り上げられるようになった「システムエンジニア」は、非常に知名度の高い職種です。
ただ、「システムエンジニアが実際にどんな仕事をしているのかは、実はよくわかっていない」という人も多いのではないでしょうか。
そんな人のために、システムエンジニアの仕事の実態について取り上げます。

「管理職かそれ以外か」「どんな会社で働くか」などによってシステムエンジニアの働き方は異なりますが、基本的には「お客様の要求に応じて仕様を作り、設計の大枠を作ること」がシステムエンジニアの仕事です。
これはしばしば「開発の上流工程」と称されます。
プログラマーとの違いもまた、ここにあります。
システムエンジニアの仕事範囲は、原則として「設計の大枠作りまで」です。
詳細の設定はプログラマーの領域となるのです。
「IT業界において、お客様の要望に応じて開発をしていく」という共通点はあるものの、担当する範囲が違うわけです。
このあたりは明確に分けられていることが多く、システムエンジニアがプログラマーの領域の仕事を担当するケースはあまりみられません。
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上でも述べたように、システムエンジニアの場合は「お客様から要望を聞き出す」という工程が入ることになります。
また、開発を受け持つ人ともやり取りを行う必要があります。
そのため、コミュニケーション能力が求められます。
「システムエンジニアはITの専門家だから、それだけができれば良いだろう」と考えるのは間違いで、実際には「人」とのやり取りが非常に多い仕事なのです。
なお、お客様がITの専門家だとは限りません。
このため専門分野の話を分かりやすく伝える話術のスキルと、それを厭わない人間性も求められます。
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直接プログラムを組み立てることがなかったとしても、システムエンジニアにはプログラムの知識がある程度求められます。
プログラムのことをまったく知らなかった場合、お客様に説明することができないからです。
また、上流工程で仕事をすることになるため、マネジメント能力も求められます。
持っておくと良い資格として、「基本情報技術者試験・応用情報技術者試験」が挙げられます。
これは国家資格に分類される資格であり、多くのエンジニアが取得している資格です。
より良きIT人材になるために求められる知識や技能を問うものであり、システムエンジニアとして活躍したいのであれば取得しておきたい資格です。
また同じように国家資格に分類されるものとして、「システムアーキテクト試験」があります。
これは、システム開発を中心業務とするエンジニアのための試験であるため、システムエンジニアにはぴったりでしょう。
ちなみにIT業界全体を見た場合も、30.2パーセントが文系の出身であることが2020年に出されたIT人材白書で示されています。
出典:独立行政法人情報処理推進機構 社会基盤センター「IT人材白書2020」
https://www.ipa.go.jp/files/000085255.pdf
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システムエンジニアの平均年収は500万円程度です。
20代の若手であっても400万円程度の年収が設定されていることが多く、比較的稼ぎやすい仕事だといえるでしょう。
50代になれば、600万円台の収入を確保できることが多いのも特徴です。
役職別の年収についてもみていきましょう。
主任クラスになると470万円前後、係長クラスの場合は590万円前後、課長クラスの場合780万円程度、部長クラスになると850万円程度の収入が見込めます。
なおシステムエンジニアに限ったことではありませんが、小企業よりも中企業の、中企業よりも大企業のシステムエンジニアの方が年収が高くなる傾向にあり、大企業と小企業では150万円程度の開きがあります。
出典:
平均年収.jp「システムエンジニアの年収や給料について詳しく解説します!」
https://heikinnenshu.jp/it/se.html
【参考】
https://www.seraku.co.jp/tectec-note/industry/se_about/
https://www.internetacademy.jp/it/server.html
https://www.internetacademy.jp/it/programming/programming-basic/qualification-of-recommended-se.html
https://www.fe-siken.com/feis.html
システムエンジニアの仕事内容とはどんなもの?

システムエンジニアに向いている人の特徴

システムエンジニアの仕事をやりやすくするスキルや資格、特性とは


なお、文系大学出身であっても、システムエンジニアは務まります。
システムエンジニアの役職別の平均年収
