
30代で転職を検討している人のなかには、成功させられるか不安に感じている人もいるでしょう。
本記事では、30代の転職状況を解説したうえで、30代が転職に成功するためのポイントを紹介します。おすすめの転職エージェントや体験談についても説明するため、読み終えれば30代の転職を成功させるポイントを深く理解できるでしょう。
30代の転職状況
総務省統計局の労働力調査によると、2021年は25〜34歳の転職者が最も多く、次に35〜44歳の転職者が多い結果となっています。年代の細かな内訳は不明ですが、35〜44歳の転職者が多いことから、30代でも十分に転職が可能だと分かります。
2021年転職者数
年齢層 | 15~24歳 | 25~34歳 | 35~44歳 | 45~54歳 | 55~64歳 | 65歳以上 |
転職者数 | 54万人 | 66万人 | 55万人 | 52万人 | 42万人 | 21万人 |
引用元:総務省統計局 2021年労働力調査 年齢階級別転職者数及び転職者比率
上記の表からもわかる通り、30代だからという理由で転職がうまくいかないことはありません。ただ、転職活動時のポイントを押さえれば、30代でも転職を成功できる可能性は高いでしょう。
30代が転職に成功するためのポイント
30代が転職に成功するためのポイントとして、以下の4点が挙げられます。
- 自分にとっての成功とは何かを明確にする
- キャリアプランの作成
- 転職活動のタイミングを考える
- 即戦力になれそうな企業に応募する
30代で転職を成功させるために、ポイントをしっかりと理解して実践すれば、転職活動を有利に進められるでしょう。
自分にとっての成功とは何かを明確にする
30代が転職に成功するためには、何をもって「成功」とするのか明確にすることで、成功しやすくなるでしょう。なぜなら、転職には絶対的な成功の定義はなく、その人の価値観や志向によって異なるからです。
例えば、給与アップを「成功」とする人もいれば、人間関係の改善を「成功」とする人もいるでしょう。
自分にとっての成功は何かはっきりさせないと、いざ転職してもしっくり来なかったり、不安が残る可能性が高いです。自分はなぜ転職したいのか、どんな条件を達成したら成功したと言えるのかをじっくりと考えましょう。
キャリアプランの作成
キャリアプランを作成することも、30代が転職に成功するためのポイントです。キャリアプランとは、将来的にどのように働いていたいか明確にしたうえで、実現するための具体的な計画を指します。
具体的には、以下の手順でキャリアプランを作成すると良いでしょう。
- キャリアの棚卸し:今までに経験した業務、得意なこと、やりがいのあったことなどを書く
- 新たにチャレンジしたいことを考える:キャリアの棚卸しで書いたことを参考に、新たに取り組みたいことを書く
- 必要なスキル洗い出し:取り組みたいことを実現するために必要なスキルや経験は何か考える
- キャリアプラン作成:実現したいことと、そのために必要なスキルを時系列で書く
キャリアプランがはっきりすれば、どのような企業に応募すべきかも明確になり、転職活動に成功しやすくなるためおすすめです。
転職活動のタイミングを考える
転職活動のタイミングは、希望する転職先へ転職できるか否かに影響します。現職を続けながら転職活動をするか、現職を退職してから転職活動をするか決めましょう。
30代は仕事や家庭に忙しい年代なため、両者のメリット・デメリットを正しく把握する必要があります。
メリット・デメリットを理解したうえで最適なタイミングで転職活動を進めれば、満足の行く会社に転職できる可能性が高まるでしょう。
現職を続けながら転職活動をする場合
現職を続けながら転職活動をする場合、収入が途絶えないため経済的に困る可能性は低いです。ただし、転職活動に費やせる時間が少ないため、求人や企業を調べるのに時間がかかり、長期戦になる場合があります。
現職でたくさんの業務を抱えていてまとまった時間が確保できない人は、転職エージェントを活用しましょう。自分で求人を探す時間がとれなくても、キャリアアドバイザーがあなたにぴったりな求人を紹介してくれます。
そのほかにも、転職サイトには掲載されていない非公開求人を案内してもらえたり、リモートで面談してもらえたりといったメリットがあります。転職エージェントを活用すれば、効率よく最適な企業に転職できる可能性が高いため、現職を続けながら転職活動をする人は利用してみましょう。
1度退職してから転職活動をする場合
1度退職してから転職活動をする場合は、転職活動に潤沢な時間をかけられるため、短期間で転職できる可能性が高いのがメリットです。しかし、転職活動中は収入が途絶えるため、失業保険の受け取り方法を確認したり、半年分の生活費を貯金したりといった準備をしておかなければ転職活動に支障をきたす恐れがあります。
また、転職先を決めずに退職を申し出ると、引き止めに合う可能性が非常に高いです。特に30代は、大きな責任の伴う仕事を任されている人も多いため、企業としては辞められると困ります。退職を申し出る際には、強い意志を持って伝えるだけでなく、引き止められた時の対策も考えておきましょう。
即戦力になれそうな企業に応募する
転職を成功させたいなら、即戦力になれそうな企業に応募すると転職できる可能性が高まります。20代は未経験でもポテンシャルを見込んで採用されることも多いですが、30代となると即戦力になることを求めらるため、未経験だと転職できない。
同じ業種・職種であっても、企業によって求めている能力は多種多様です。企業研究を徹底的に行い、自分の能力を活かせそうな企業を選んで応募すれば、転職に成功しやすいでしょう。
30代が転職で活用すべき転職エージェント
転職活動を進める際、転職エージェントを活用することをおすすめします。30代が転職で活用すべき転職エージェントは、以下の3つです。
- マイナビエージェント
- リクルートエージェント
- doda
転職エージェントに登録すれば、キャリア面談・応募先の選定・職務経歴書の添削・面接対策などを無料で受けられます。
マイナビエージェント
マイナビエージェントは、将来を見据えたカウンセリングを実施しています。そのため、目先の目標に捉われすぎることなく、長期的なキャリアを描いたうえで転職活動を進められるでしょう。
また、高いマッチング率に定評があるため、理想の企業に巡り会えるかもしれません。
リクルートエージェント
リクルートエージェントは、求人保有数がトップクラスです。他の転職エージェントにはない求人も多数あるため、転職を成功させたいなら登録しておくべきです。
転職者を企業に魅力的に売り込むことや、年収交渉などが得意なため、満足度の高い転職を実現できるでしょう。
doda
dodaは、転職フェアや個別面談会といったイベントを頻繁に行っている転職エージェントです。イベントに参加すれば、転職に関する疑問や不安を解消できるでしょう。
また、企業から直接オファーが届いたり、年収診断ができたりといった点も魅力のひとつです。
30代で転職に成功した人の体験談
ここでは、30代で転職に成功した人の体験談を3つご紹介します。
- 30代で3度の転職をした人の体験談
- 接客業から事務職へ転職した人の体験談
- 農業からプログラマーへ転職した人の体験談
30代で転職に成功した人の体験談のなかには、転職活動において全てがうまくいったわけではなく、失敗した体験談もあります。ただ、失敗から学び、どのように対策をしたのかも知れるため、30代での転職に不安を感じている人は同じ体験をしないように事前に対策を考えておきましょう。
30代で3度の転職をした人の体験談
30代で3回転職した人の体験談は以下の通りです。
新卒で入社したWeb系の会社で12年間勤務し、「もっと稼ぎたい」という思いから外資系の人材紹介会社へと転職。知り合いの先輩から受けたアドバイスがきっかけで人材業界を選んだものの、ハードワークが続いたことから2度目の転職を決意しました。そして、自分のキャリアについて真剣に考えた末、再びWeb業界に戻ることとなりました。
残業が少ないうえ人間関係が良好でしたが、営業として「やり切った感」を感じたことから3度目の転職を果たし、新卒で入った1社目の会社に転職することとなりました。3度の転職活動を経て、「自分自身の、価値発揮できるフィールドを広げていくこと」が大切だと学んだそうです。 |
接客業から事務職へ転職した人の体験談
大好きな接客業から、派遣社員として事務職に転職した人の体験談は以下の通りです。
大学卒業後美容部員として働いていましたが、留学をきっかけに離職。日本に帰国してからは、大好きな接客業をするためにカーディーラーのレセプション兼営業アシスタントの仕事を始めました。接客業そのものは楽しいものの、激務が続いたことから体力的に限界を感じ、転職を検討し始めます。
英語力を活かせる事務職への転職を考えましたが、正社員として雇ってくれる会社にはなかなか出会えず、将来を見据えて派遣社員として働く選択をします。転職先では人に恵まれ、充実した日々を送っています。 転職を振り返り、「目指すものがあるなら一時的に派遣社員を選択するのもあり」だと感じたそうです。 |
農業からプログラマーへ転職した人の体験談
「新しい分野で挑戦したい」という想いから、農業からプログラマーへ転職した人の体験談は以下の通りです。
農業のアナログすぎる働き方に疑問を抱き、自分でシステムを作りたいと考えるようになったそうです。転職サポートのついているプログラミングスクールに半年通った後、プログラマーとして転職する運びとなりました。プログラミングスクールに通う前に農業の仕事を辞め、退路を断ったことも良かったと語っています。
転職後は、先輩たちに追いつくために必死に勉強しながらも、成長実感のある充実した日々を過ごしているようです。 |
30代の転職者は多い。成功のポイントを押さえて後悔のない転職活動を
30代で転職することを不安に感じる人もいますが、実際には、30代で転職した人はたくさんいます。キャリアプランをしっかりと立てたり転職のタイミングを工夫したりすれば、転職に成功する可能性を高められます。
本記事でご紹介した転職を成功させるポイントや30代で転職を経験した人の体験談を参考にして、満足度の高い転職を実現してみてくださいね。