エンジニアが取りたい資格一覧!転職に有利になるのは?

資格を持っていても、実務経験がなければ仕事ができるとは言えません。

それでも、資格手当や資格取得支援制度などを福利厚生で用意している企業は一定数あります。

資格はスキルの程度を測ることができる道具の一つだからでしょう。

特に経験の浅い若手のエンジニアにとっては、就職や転職に有利な道具になり得ます。

IT関連の国家資格とベンダー資格を紹介するので、参考にしてください。

IT関連の資格

IT関連の国家資格は、14種類あります。

IT業界で必要な基礎知識を問われる資格がITパスポート、情報処理の基礎を問われる資格が基本情報技術者、応用的知識や技術を問われる資格が応用情報技術者です。

この3つの資格はベーシックな知識を問われるもので、あらゆる職種に対応できます。

これらの上位資格となると、マネージャー系とエンジニア系の資格に分類され、後者は5種類あります。

簡単に説明するので、一覧してください。

資格の概要

データベーススペシャリスト

データベーススペシャリストは、システムエンジニアやデータ管理者、インフラエンジニアなどに役立つ資格です。

膨大な企業のデータを管理し、データベースシステムを構築、さらにデータ分析基盤を提供するために必要な知識が問われます。

ネットワークスペシャリスト

ネットワークエンジニアやインフラエンジニアが取っておきたい資格は、ネットワークスペシャリストです。

大規模で守りの堅いネットワークシステムを構築かつ運用するために、ネットワークの固有技術からサービス動向まで、多様な知識が必要です。

情報処理安全確保支援士

情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)では、情報システム及び組織に向かう脅威や脆弱性を評価し、有効な対策を取るための技能が求められます。

こちらはセキュリティエンジニア及びコンサルタントに役立つ資格です。

エンベデッドシステムスペシャリスト

そして、組み込みシステム開発基盤の構築とシステム設計、構築、製造のための知識や技能を問われる資格が、エンベデッドシステムスペシャリストです。

システムアーキテクト

さらにシステムアーキテクトは、ITストラテジストからの提案を基に、情報及び組み込みシステムの開発に必要な要件を定義し、アーキテクチャを設計かつ情報システムの開発を主導するための能力が問われます。

国家資格の他に、メーカーが用意しているベンダー資格も数多くあります。

製品を駆使できるエンジニアであることを証明するための資格であり、実用性が高いとして、国家資格より優先して取る人も少なくありません。

転職の強みになる資格ランキング

転職の際に有利になる資格があれば、取っておきたいですよね。

強みになる可能性が高い資格をランキングで紹介します。

第1位 CISSP

第1位は、アメリカの非営利団体である通称(ISC)2が発行する資格、CISSPです。CISSPは、公認情報システム監査人を意味します。

幅広いセキュリティに関する知識が求められるため、難易度は高いです。

実際に現場で役立つ知識や技術が大切ということで、実践的な問題が出されます。

丸暗記では対応できないと考えておきましょう。

受験資格は、企業でリスクマネジメント管理やセキュリティ業務を4年以上勤めた経験がある人です。

試験会場は東京か大阪、福岡で、好きな日に受験できます。

こちらの資格を持っていれば、海外からも高く評価される可能性が十分にあります。

第2位 CCNA

第2位はシスコシステムズ社が発行する資格、CCNAです。

基本的なネットワーク技術やCiscoルータ及びCatalystスイッチに関する技術が問われます。

世界に通用するネットワーク技術者を目指す人は取っておいて損のない資格です。

シスコ技術者認定はエントリーからアーキテクトの5段階に分かれており、CCNAは下から2番目のアソシエイトレベルに位置します。

まずエントリーレベルのCCNETに合格して、受験資格を得ましょう。

CCNAはネットワーク設計以外の分野も用意されています。

その中で実用性の高いルーティング&スイッチングという分野を受験する人が多いです。

問題はCBT方式で、選択問題だけでなく、シュミレーション問題もコンピューター上に出ます。試験会場は全国に100以上あり、基本的に日曜・祝日以外は毎日受けられます。

第3位 情報処理安全確保支援士

第3位は、情報処理安全確保支援士です。

前身は、情報セキュリティスペシャリストという資格でした。

IT系資格では初の登録制「士業」に生まれ変わりました。

とは言え、弁護士や会計士のように看板を掲げられるものではないので、注意が必要です。

IT依存度が高まる社会で高度化するサイバー攻撃に対して、堅牢なセキュリティ対策を施せる人材の育成及び確保を目的としています。

出題分野はセキュリティ関連に重点を置き、ネットワーク関連、データベース関連、システム開発技術関連など、様々です。

セキュリティとネットワーク分野は技術レベル4で、それ以外は技術レベル3です。

情報処理推進機構のホームページに過去問が掲載されているので、それを参考に試験勉強するといいでしょう。

試験日程は春期と秋期の年2回です。2017年春に行われた初回試験の合格率は約16%でした。

おすすめの資格取得プラン

新入社員に基本情報技術者を取ることを義務付けている企業もあるくらいなので、受験のファーストステップにはこちらの資格を選んでおくといいかもしれません。

例年3万人前後の受験者がおり、合格率は20%前後です。

そして、ネットワークエンジニアの人は、CCNETに挑戦するといいでしょう。

合否は当日にわかるので、合格すれば数日後でもアソシエイトレベルのCCNAを受験することも可能です。

また、不合格であっても、6日後に再挑戦できます。

受験日が年1~2回でないので、受験料さえ工面できれば、合格するまでに時間のかからない資格と言えます。

CCNAの合格後は、上位ランクとなるCCNPやCCIE、CCArを受験していくのもおすすめです。

セキュリティエンジニアの人は、CISSPか情報処理安全確保支援士のいずれかを選ぶといいのではないでしょうか。

難易度が高いのはCISSPと言われています。

ただ、CISSPはマネジメント寄りの内容なので、エンジニア寄りの内容を重視する人は、情報処理安全確保支援士がおすすめです。

資格は知識と技術の更新を図るための道具にもなる

特定の資格を持っているエンジニアを優遇する企業もあるため、転職を考えるなら、資格取得しておくのも一案です。

それでも、実務で知識や技術を役立てられなくては意味がありません。

ランキングで紹介した資格はいずれも有効期限があり、指定された講習を受けるなどしなければ、資格は白紙に戻ります。

そのため、資格が知識と技術を更新するための糧となってくれることも期待できます。

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